2013年5月31日金曜日

2013 鳴尾記念 オレの予想を聞いてくれよ

 今週から開催が変わり、関西では阪神競馬が開幕。馬券の調子がドン底の私も、気分一新して調子を上げていきたいところだ。
 同時に新馬戦もスタート。近年は、期待馬がこの時期から出走することもあり、要注目だ。そういえば、夏の阪神・東京開催でデビューしてクラシックを制した馬は、いままでにいるのだろうか。

 そんな阪神初日のメインレースは鳴尾記念。金鯱賞と入れ替わりでこの時期に移ってきたのが昨年のこと。宝塚記念の前哨戦としては2回目のレースというわけだ。昨年はこのレースを2着したショウナンマイティが宝塚記念で3着に頑張った。

 ところが今年は、いまいち頼りないメンバー。本番では四強が激突することもあり、このレースで勝った馬は人気しそうにない。本番のダークホース決定戦といったところか。
 本命は◎トランスワープ。前走はかかってしまい大敗したが、折り合えば力を発揮してくれるはず。昨年のサマー2000チャンピオンが、得意の距離で巻き返してほしい。8歳にして初めての関西遠征だが、ぜひ関西大好きになって帰ってもらいたいものだ。
 推奨穴馬はモズ。前走はハイペースの2番手を追走したため沈んだが、すんなりハナを切れるようなら。

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2013年5月28日火曜日

書評 吉本佳生『日本の景気は賃金が決める』(講談社現代新書)

 経済学者の吉本氏が、アベノミクスに一定の理解を示しつつも、その欠点を指摘し、修正案を示した本。数々のデータをもとに、説得力のある論が展開される。

 先日、『アベノミクスの真実』という本を読んだ。アベノミクスがどういう理論で景気をよくしようと考えているか、たいへん分かりやすく説明した本であった。その書評で

一方、ちょっと説得力に欠けるなあと思ったのは「企業に資金が回る→従業員の給料が増える」の部分だ。ここが「ホンマかなあ…」と思ってしまう。

と書いたのだが、この疑問にズバッと答えてくれるのが本書である。
 吉本氏も、アベノミクスにより企業の業績は改善するだろうが、それが社員の賃金アップや庶民の暮らしの向上に結びつくのか、疑問を持っているようだ。そこで吉本氏は、アベノミクスの金融緩和が庶民の生活向上に結びつくような、さまざまな提案を行う。その主張の骨格は

「男・大・正・長」から「女・小・非・短」へ

というものだ。「男・大・正・長」は「男性・大企業・正社員・長い勤続年数」を、「女・小・非・短」は「女性・中小企業・非正規社員・短い勤続年数」を表す。「男・大・正・長」な人の給料を上げるよりも、「女・小・非・短」な人の時給を上げることが、景気の回復につながるというのだ。なぜなら「女・小・非・短」のほうが、増えた収入を消費に回す割合が高い(貯蓄する割合が少ない)からである。なるほど。

 そして「女・小・非・短」の収入増のための手段として
「金融緩和により市場に出た現金を、国内の不動産価格上昇につなげる(土地バブル発生はやむを得ない)」
「公共事業は都市部に集中させる(地方に資本を注入するのは無駄が多い)」
といった、乱暴ともとれるアイデアを提出する。
「そんなアホな」
と思うことなかれ。本書を読めば、決して荒唐無稽なアイデアではないことが分かるだろう。

 また本書によると、日本は賃金格差が大きい国なのだそうだ。これは驚いた。日本といえば「国民総中流」という言葉もあるくらいで、貧富の差の少ない国だと思っていたのだが、バブル以降はそうではなくなってしまったというのだ。むむぅ。
 さらに、所得再分配の前よりも後のほうが、子どもの貧困率はアップするのだという。要するに、税金を再分配するとき、子どものいる家庭にとっては、とられた分よりも戻ってくる分のほうが少ないというわけだ。こんなアホな状態になっているのは、先進国では日本だけらしい。
 じゃあどこにたくさん再分配されているのかというと、言わずもがな、高齢者である。どうも日本は、福祉というと老人に目がいきがちで、なかなか子どもにお金が回ってこない。子育て世帯であるわが家としては、この状態は早急に改善してもらいたい。
 などなど、いろいろ勉強になった。

 ただ、経済学というのはどうしても机上の空論にならざるを得ないところがあるので、本書の主張が本当に正しいのかどうかは誰にも分からない。とはいえこれは、アベノミクスにしろ、反アベノミクスにしろ、すべての経済政策に言えることだ。
 どういう案を支持するのかは、各人が考えるしかないということなのだろう。



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書評 E.フィッシャー、H.ロクストン『迷路の秘密図鑑』(青娥書房)

 迷路(といっても紙に書かれた迷路ではなく、自ら歩いて体験する迷路)の歴史をたどり、その実物を鮮やかな写真で紹介。迷路の文化的・宗教的意義が興味深く解説されている。

 20年ほど前、体験型の迷路が流行したことを覚えている人もいるだろう。あちこちに体験型迷路施設ができ、私もいくつか行った覚えがある。そういえば、そのうち一度は女の子と行ったのだが、結局その子とはうまくいかなかったという苦い記憶を思い出してしまった…。

 それはおいといて、そういう体験型迷路の歴史をたどりつつ、その文化的意味や宗教的意味を解説したのが本書である。迷路は宗教と深く結びついていたことがよくわかる。
 古くは、ギリシャ神話にも迷路が登場する。それが「ラビリンス」という言葉の語源なのだそうだ。続いて、ローマ時代の迷路やキリスト教文化圏の迷路も紹介され、さらにはヨーロッパ以外の迷路も掲載されている。
 昔には、ゴールに女性がいて、一番にそこにたどり着いた男性と結婚するなんて儀式(お祭り?)もあったらしい。これは燃えそうだ。また、中世以降は貴族が自分の庭園に設置することが多かったようで、これは逢い引きに使われたりもしていたらしい。これも燃えそうだ(?)。
 紹介されている迷路は生け垣で作られているものがほとんどで、その美しい写真がふんだんに紹介されている。これを眺めるだけでも楽しい。

 体験型迷路に挑戦したことのある人なら分かると思うが、これがなかなか難しい。上から見ていると何てことない迷路でも、いざ歩いてみると、ゴールにたどり着くのはたいへんだ。
 この本を読んだら、またやりたくなってきた(またフラれる気か)。



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2013年5月26日日曜日

予想の回顧 2013 ダービー、朱雀S

 日曜はダービー。◎ロゴタイプは逃げ馬を見る絶好の位置どりでピタリと折り合う。手応えよく直線を向き、進路も確保。スパッと抜け出して完勝…のはずだったのだが、手応えほど伸びず、5着止まり。前にいた馬が3、4着に残ったのだから、ハイペースではなかったはず。距離が長かったということか。
 勝ったのはキズナ。後方待機から直線は馬場の真ん中に持ち出し、一気に差しきった。ラジオNIKKEI杯と弥生賞の結果と、後方待機という脚質から評価を下げていたのだが、見事な末脚だった。
 2着のエピファネイアも、折り合いの不安と調教の軽さから馬券対象外だったが、してやられた。
 3~5着は前にいた馬が残ったのだから、さほど差し馬向きの流れではなかったはず。1、2着馬の力が抜けていたということなのだろう。特にエピファネイアは、パンとすればもっと走りそうだ。
 驚いたのは3着のアポロソニック。初勝利をダートであげた馬だが、芝の長丁場を使い出して能力が花開いたということか。

 ダービー前日の京都メインは朱雀S。
 ◎オーシャンカレントは、後方馬群の先団。思っていたよりも後ろの位置取りだ。直線に入り、馬場の真ん中に進路をとるが、なかなか前との差が詰まらない。ジリジリと伸びて最後は4着まで脚を伸ばしたが、馬券圏外。もう少し前でレースを運んでほしかった。

 今週は2戦2敗。他のレースも散々でボロ負けだった。もう今年も半分が終わるというのに、年明けからなかなか調子が上がらない。なんてこった。

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2013年5月25日土曜日

2013 ダービー オレの予想を聞いてくれよ

 さあ、今年もダービーがやってきた。
 今年は、当日の東京のレースは「JRAプレミアム」で、払戻金が上乗せになる。京都のレースも対象にしてほしかったが、それは贅沢というものか。明日は京都ではなく、東京の馬券を買おうと思う。
 私は「還元率アップ(控除率ダウン)に勝るファンサービスはない」というのが持論だ。妙なキャンペーンに費用をかけるより、今回のように、ぜひプレミアムレースを増やしてほしい。

 もう一つ初の試みとして、当日の特別レース名が過去のダービー馬の名前になっている。これは良い案だと思う。きっと、私が昨年ブログに書いたことを、JRA関係者が見たに違いない。

 オッサンの妄想はこれくらいにして、予想にいってみたい。
 このレース、後から見れば、フロックだった馬はほとんどいないのだが、そのわりには馬券は荒れている。ここ5年の馬連はすべて30倍以上で、うち2回は万馬券だ。それほど抜けているわけではないのに特定の馬に人気が集中して、逆に人気の盲点となる馬が出やすいのだろう。昨年(ディープブリランテ)や3年前(エイシンフラッシュ)などがまさにそれだ。
 レースの傾向もはっきりしていて、皐月賞組なら4着まで、別路線組なら前走重賞勝ちが条件。今年は、これに当てはまる馬が、1~5番人気を占めている。この傾向通りとすると、今年は堅く収まるということになる。

 さて、人気の盲点となっている中穴馬を探すのか、それともレースの傾向を重視して堅いと見るか迷ったが、本命は◎ロゴタイプ。朝日杯、皐月賞をともに制した馬はナリタブライアン以来らしい。皐月賞では着差以上の強さだったし、唯一、距離が伸びてよさそうだった4着のカミノタサハラがリタイヤ。皐月賞組に逆転されることはなかろう。
 推奨穴馬は、皐月賞で掲示板に載ったタマモベストプレイ、前走で勝っているサムソンズプライドマイネルホウオウ、スタートが決まれば怖いメイケイペガスター。ヒモ穴狙いで。

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2013年5月24日金曜日

2013 京都HJ、朱雀S オレの予想を聞いてくれよ

 いよいよ今週はダービーウィーク。どの馬が世代の頂点に立つのだろうか。
 JRAも、80回目の節目ということもあり、広報にはいろいろと力を入れているようだ。私も「春のGI&日本ダービーキャンペーン」「みんなでチョイス!」に参加している。
 しかし、参加させておいてもらって言うのも何だが、「みんなでチョイス!」のほうは、ちょっとピントがずれていると思う。これに参加した人が競馬ファンになってくれるとは思えないなあ。ただ、競馬との結びつきは「?」だが、「みんなでチョイス!」自体はわりに面白いので、気になる人は参加してみてはどうだろうか。

 そんなダービー前日の京都メインは朱雀ステークス。また、8Rには障害重賞の京都ハイジャンプが組まれている。
 朱雀Sは、昨年もダービー前日の京都のメインに組まれており、予想をエントリーした。その際、朱雀とは京都どのあたりの地域のことなのか調べたのだが、よく分からなかった。
 今年はもう少しつっこんで調べてみた。その昔、平安京には朱雀門という門があり、それがあった場所(現在の二条城の少し西)あたりを朱雀というらしい。一件落着。
 実は、二条城には今年のG.W.に子ども(5歳と3歳)を連れて行ったのだが不評だった。歴史的建築物に興味を持つのは、まだ先のようだ。

 回り道が長くなった。
 朱雀Sは芝1400 mの準オープンのハンデ戦。荒れそうな設定だが、過去4回は連続して1番人気が連対中と、堅く収まっている。というわけで、人気どころを本命に据える。
 本命は◎オーシャンカレント。6歳になってはじめて芝レースを走ったという変わり種だ。しかもそれ以降、芝ではまだ掲示板を外していないという堅実さ。前残り傾向の馬場を味方に、早め抜け出しからの粘り込みを期待。
 推奨穴馬は、エトピリカオールブランニューの軽ハンデ牝馬2頭。展開が向けば大駆けがあるかも。

 京都HJは◎モズハリケーン。小坂に乗り代わって、もう一丁。

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2013年5月23日木曜日

日本プロ野球(NPB)改革案 3リーグにすればすべて解決

 今年(2013年)の4月、落合博満氏が講演を行い、3リーグ制という秘策を披露した。

@niftyニュース、週刊朝日

 これはやられた。何がやられたって、私も同じことを考えていたのだ。
 落合氏の講演の前に私の案をエントリーしておけば
「落合氏は、私のブログを読んだに違いない」
などと自慢することもできたのに…残念だ。

 時すでに遅しの感もあるが、落合氏の講演内容が文章で残っているわけでもないようだし、私の案をまとめておこうと思う。

◆3位のチームがポストシーズン進出って…おかしくね?
 パリーグがポストシーズンにトーナメント(現在のクライマックスシリーズ(CS)の前身)を導入してから今年で10年。CS自体は短期決戦の醍醐味もあって面白いし、観客動員増にもつながっているのだろう。
 しかし、それでも私はこの方法には反対だ。3位のチームにポストシーズンがあるというのは、やはりおかしい。3位といえば、勝率が5割を切っていても不思議ではない順位だ。そんなチームが何かの拍子に日本シリーズを制してしまったら…。私は、とても日本一のチームと認める気になれない。
 12球団のうち6球団がCSに参加するというのが、そもそも多すぎる。ポストシーズン進出のハードルを上げないと、CSや日本シリーズはもちろん、ペナントレースの価値も下がってしまう。

◆そこで3リーグ案ですよ
 そこで、3リーグ案である。
 12球団を4チームずつに分ければ三つのリーグができる。それぞれの1位はポストシーズンに進出。2位の3チームのうち、勝率が最も高かったチームもワイルドカード(WC)としてポストシーズンへ。この4チームでトーナメントを行えばすっきりする。
 ワイルドカードの1チームは、いま流行のワンゲームプレーオフ(1試合で勝ったほうが権利を得る)で決めても面白い。

◆落合案とのちょっとした違い
 ここまでは落合氏の案と同じである(と思う)。しかし、試合数をどうするかというところは少し違う。
 落合案では、すべての対戦カードを同じ試合数にしている。同じリーグどうしでも、違うリーグ相手でも、同じ試合数にするというのだ。
 私は、それではあまりにも「リーグ」の意味がなさ過ぎるように思う。そこで、次のように組めばよいのではないかと考えた。

  同一リーグどうしの試合 → 1カード16試合
  別リーグとの試合 → 1カード12試合


たとえば巨人と阪神がAリーグ、日ハムがBリーグの所属だとすると、巨人-阪神戦は16試合、巨人-日ハム戦、阪神-日ハム戦はそれぞれ12試合というわけだ。
 そうすると、1チームあたりの試合数は

  同リーグ 16×3=48
  別リーグ 12×8=96
  合計 48+96=144


おお、現在の試合数と同じだ。素晴らしい(自画自賛)。
 同一リーグの試合で、1チームの主催試合が8試合になるので2連戦が出てくるが、これは何とでもなるだろう。

◆交流戦が多すぎませんか?…
「同じリーグの試合よりも別リーグの試合のほうが2倍も多いって、どうやねん」
という反論に対しては、あらかじめ回答しておく。
 たしかに多い。しかしこれは、営業面を考えてのことである。

 3リーグ案に対する球団側の反対意見としてまず考えられるのが
「巨人、阪神などの人気チームと別リーグになったら、経営が成り立たないよ~」
というものだろう。それを軽減するには、別リーグとの試合の割合を増やせばよいと考えたわけだ。そうすれば、人気チームとの試合数の差が少なくなる。
 これをさらに推し進め、試合数を完全に平均化するというのが落合案なのだろう。

◆妄想が実現するには
 以上が、私の案の骨子である。現在のところ妄想にしか過ぎないが、落合氏という強力な味方を得て、ほんの少しだけ希望の光が見えてきた。
 さらなる秘策もあるが、これは機会があればまた披露したい。

 妄想実現にあたっての大きな壁の一つが、セリーグの一部チームだろう。
「巨人戦、阪神戦が減る案なんて、飲めるわけなかろう」
と考えるに違いない。一球団のオーナーとしては、その考えは間違っていないが、野球界全体を見たときにはどうなのだろうか。英断を期待したい。

【読書メモ】東野圭吾『あなたが誰かを殺した』(講談社)

 加賀刑事シリーズ、最新第12作。娘が学校の図書館で借りてきてくれたので、文庫化前に読むことができた。  このところ、加賀の人生に絡んだ話が多かったが、シリーズの原点回帰。加賀は探偵役に徹して事件を推理する。いかにもミステリーなミステリー小説だ。  別荘地で起きた連続殺人事...