2012年8月17日金曜日

書評 柳谷晃『一週間はなぜ7日になったのか』(青春新書)

 タイトルにもある「一週間はなぜ7日なのか」をはじめ、数にまつわる歴史やうんちくが詰まった本。おもに古代エジプト、中世のアラビア、ルネッサンス期のヨーロッパの各時代から、厳選されたさまざまな話題が語られる。

 たとえば、数が生まれた歴史的な経緯、世界中でアラビア数字が使われている理由、キリスト教と数学(科学)の関係、なぜ十進法なのかなど、西洋文明と数(および暦)のかかわりの歴史が書かれている。
「一週間はなぜ7日なのか」の理由は読んで納得。(ちょっとネタばれになってしまうかもしれないが)月の満ち欠けの周期が約29.5日。その半分の半分が約7日になるというわけらしい。カレンダーのない時代だと、太陰暦のほうが直感的にわかりやすいのだろう。
 旧約聖書にある「神が月曜から7日間かけて世界を創ったので一週間は7日」という話は、すでに一週間は7日という文化があったところへの後付けなのだそうだ。
 こういった数のうんちく、とくに歴史的な話に興味のある人は「買い」だ。

 苦言を呈しておくなら、全体の構成があまり整っていないことか。話が散漫で、あっちにいったりこっちに戻ったりと、書籍全体としての流れに欠ける印象だ。目次を立てずに、頭からザーッと書いていくとこういう構成になるのかもしれない。




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